日本語 / A2

手袋を買いに

冬の朝、森のキツネの子が外に出ました。初めて見る雪が白く光って、目が痛くなりました。何かが目に入ったと思いましたが、お母さんは雪の光のせいだと分かりました。

子ギツネは雪の中で遊びました。でも、手がぬれて冷たくなりました。お母さんは手を温めてあげました。そして、夜になったら町で手袋を買うことにしました。

夜、二ひきは町に向かいました。しかし、町の明かりを見ると、お母さんは歩けなくなりました。前に、友達のキツネと町へ行ったことを思い出したのです。友達は、やめてと言っても人のアヒルを取ろうとしました。二ひきは人に追いかけられて逃げました。

お母さんは、子ギツネだけを町に行かせることにしました。子ギツネの片方の手を、人間の子どもの手に変えました。

「帽子の絵がある店を探してね。ドアを開けてもらって、この人間の手を出すのよ。そして、手袋をくださいと言ってね。キツネだと分かると、つかまえられるから」

お母さんは、もう片方の手を出さないように何度も言い、お金を二枚渡しました。

子ギツネは一人で町へ行き、帽子の店を見つけました。ドアをたたくと、少し開きました。中の光がまぶしくて、子ギツネは間違えてキツネの手を出しました。

「この手に合う手袋をください」

店の人はキツネの手を見て、先にお金をもらいました。本当のお金か確かめて、子ども用の手袋を渡しました。子ギツネはお礼を言って帰りました。

帰り道、家の中からお母さんが歌う声が聞こえました。自分のお母さんの歌のように優しい声でした。

その家の子どもが、「森の子ギツネは寒くて泣いているかな」と聞きました。

「お母さんの歌を聞いて、眠ろうとしているでしょうね。あなたも早く寝ようね」

その言葉を聞いて、子ギツネは急にお母さんに会いたくなりました。走って戻ると、心配して待っていたお母さんが抱いてくれました。

二ひきは森へ帰りました。

「人間はこわくなかったよ。間違えてキツネの手を出したけど、つかまえないで手袋をくれたんだ」

お母さんは驚いて、「人間は本当にいいものなのかしら」と、二度小さな声で言いました。


English summary · includes the ending

A young fox discovers snow and returns from playing with cold, wet paws. Its mother decides to buy it gloves in town. However, she is afraid to enter because people once chased her and another fox after her companion tried to steal a duck.

She turns one of her child’s paws into a human hand, gives it two coins, and sends it to a hat shop. She warns it to show only the human hand. Dazzled by the light when the door opens, the cub shows its fox paw instead. The shopkeeper checks that its coins are real and gives it gloves.

On the way back, the cub hears a mother singing to her child and speaking gently about fox cubs. It longs for its own mother and runs back. It says humans are not frightening, since the shopkeeper did not catch it. Its surprised mother wonders whether humans really are good.

Adapted for Lejrbål from the credited source.
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